どこよりも詳しくレビューする「魂レビュー」第五弾、まずは私が8年50泊した定番テント、コールマン ツーリングドームST。
「キャンプツーリング テント」で検索すると、まず間違いなく出てくるコールマンのツーリングドームST。
もはやレジェンドと化しており、どこのおススメサイトも「バイク向け!」と声高々にオススメしています。
…が、しかし本当に万人にオススメできるテントなのだろうか?と思ったことはないでしょうか。
スペックも見た目も、普遍的なテントなのに、です。
私は8年間、50泊以上をバイクで使用しました。
冬から夏まで、-10度から30度までツーリングドームSTで過ごしました。
そんなツーリングドームSTを愛する私が、何が良く、何が悪いのか、バイクに向いているのか、纏めてみます。
1. 実際本当にオススメなの?
結論から言いましょう。
初心者にはオススメです。
コスパが良く、2万円以下のテントを探している人はこのテントを買えば間違いなく後悔しないでしょう。
ただし、キャンプブーム全盛の2020年現在、もっと優れたテントは山ほど存在します。
もう少し予算がある人は、もっと良いテントがある。というのが本音です。
これはツーリングドームSTが悪い、というよりは、金さえ出せば軽くてコンパクトなテントが手に入る時代になった。というだけです。
では、気になる良いところ悪いところです。
2.スペック上の評価
メーカーサイトのスペックを評価してみましょう。
先に纏めるとこんな感じ。
項目 | 数値 | 評価 |
耐水圧 | 1500mm | 〇 |
定員 | 1~2名 | 〇 |
展開時サイズ | 210*120*100(cm) | 〇 |
収納時サイズ | φ19*49(cm) | △ |
重量 | 4.4(kg) | × |
耐水圧
耐水圧1500mmと必要十分、大雨にも耐えられます。
500mm~で小雨、1000mm~で通常の雨、1500mm~で大雨に耐えられると言われています。
しかもこのテントは内幕と外幕が別れるダブルウォールテントなので、割と雨には強いと言えるでしょう。
定員・展開時サイズ
定員は2名で余裕があります。
試しにマットを2枚敷いてみてもこの広さです。
展開時サイズは横幅210cmと大きく、身長の高い人でも足を伸ばせます。
オレンジのマットが180cmですが、頭の部分にまだ余裕があります。
収納時サイズ
収納時サイズはφ19×幅49cmと小さくはならないですが、大柄なシートバッグなら入るでしょう。
比較用に1000円札を置いてみました。
参考までに、タナックスのキャンピングシートバッグ2(横幅62cm)には積載できました。
重さ
重さは4.4kgと重い部類に入ります。
2Lペットボトル2本より重いと考えると、リュックに入れるのは厳しいのが想像できるでしょうか。
しかし、バイクなら難なく運べるでしょう。
スペック総評
…スペックは普遍的です。
広い代わりに重いテントであり、それ以上でも以下でもありません。
キャプテンスタッグの8,000円のテントと大差がないように思えます。(耐水圧が高いくらい)
しかし、やはりこれだけ愛されるには訳があります。
スペックに現れない良さが、ツーリングドームSTにはあるのです。
3. スペックに現れない良さ
ツーリングドームSTの真の良さは、スペックにありません。
ここからは実際に使ってみた私が感じた良いところです。
3.1 かわいい
見た目がキュートです。
※フザけてません。
キャンプ場に行って自分のテントが気に入らないデザインというのは、思ったよりも萎えます。
中でランタンを光らせるとコールマンのマークが浮かび上がるのも好きです。
3.2 テントからの景色が良い
意外と大事です。
ツーリングドームSTは、インナーテントを開けてアウターテントを捲るとテントの中から非常に良い景色が見られます。
これは、意外と難しいテントが多くあります。
テントに寝転がって富士山を眺めたりできるのは、このテントの本当に素晴らしいところです。
3.3 冬も使える。
ツーリングドームSTは冬も使えるオールシーズンテントです。
一般的にバイク用、山岳用の軽くコンパクトなテントは3シーズン(春夏秋)テントが多いです。
これはメッシュ部を多くして軽量化しているためです。
オールシーズンテントであることは、公式サイトではあまり主張されていませんが、大きなメリットです。
夏はフルメッシュで涼しく過ごすこともできますし、冬は風をシャットダウンすることもできます。
冬キャンプをしたくなった時にテントの買い替えがいらないのは素晴らしいです。
3.4 前室でプライベートに過ごせる
前室が広く、椅子を置いてプライベートに過ごせます。
キャンプツーリングではタープを持っていけないことも多いですが、ツーリングドームSTなら広い前室を使用できます。。
3.5 設営が割と楽
設営が非常に楽です。
インナーを広げて
ポールを出し、
黒ポールを斜めに入れる
片方はスリーブに
もう片方は金属パーツにひっかける
その後グレーのポールを金属パーツにグレーのポールをひっかける
最後に全てのフックにポールを付ければ、インナーが完成
慣れればここまで5分もかかりません。
あとはアウターをバサっと被せて
4角でこのフックを連結します。
あとはテント4角と入り口2ヵ所をペグダウン!
好みで入り口をあげれば完成!
風が強い日はロープを石やペグに括ってあげましょう。
4. スペックに現れない悪さ
逆にスペックに現れない悪さもあります…。
致命的な欠点はないのですが、完璧ではないです。
4.1 ペグがショボい
純正ペグが笑えるほどショボいです。
テント付属のペグはチープなものが多く、ツーリングドームSTだけの欠点ではありません。
ペグを買い替えれば解決するので全く問題になりませんが、初心者は打ち込んで曲がったペグに驚くかもしれません。
私のオススメのペグはジュラパワーペグ。
質素な見た目ですが、強くて軽くて安いです。安心のユニフレーム製。
4.2 同じテントを使っている人がたくさんいる
人気のテントに付き物の悩みです。
バイク乗りで集まると半分くらいツーリングドームSTだったりします。
我慢するしかないです…。
4.3 ポールが割れる
設営用のポールが割れます。
私の周りでも何人か割れている人がおり、おそらく持病なのだと思います。
テープで補強すれば問題ないことがほとんどですが、消耗品と考えるしかないようです。
5. まとめ
少しでもツーリングドームSTの魅力が伝わったでしょうか・・・。
後続モデルのST+も出ています。ダークルーム仕様で日光を通さなくなりましたが、重量が5kgと少し重くなりました…。
出典:Coleman公式サイト
無印のSTは、新型発売の影響から定価17,064円から6,000円近くも下がっています!
後続モデルが出た今、ギリギリ在庫の残る旧型ツーリングドームSTは、最後の購入のチャンスかもしれません!
盲目的にツーリングドームSTをオススメするサイト多すぎだろ!いい加減にしろ!
いいテントだけど!